トヨタのラクティスは、背高スタイルに半円形のインテリアパネルそしてパノラマルーフに低床ラゲッジスペースなど、なかなか面白い車であったのだが、フルモデルチェンジを行いその面白い部分が消され、万人受けするような誰もが好みそうなデザインとなり無難な車となりました。
そんな無難な車に生まれ変わったラクティスだが、その評価は一体どうなのだろうか?
今回はこの車についての評価をしていきます。

ラクティスとは

まずこの車の概要ですが、トヨタから2005年にファンカーゴの後継車として発売されました。
発売当初の販売目標台数は月7,000台と設定していたのですが、驚く事に最初の1か月間で売上台数、約2万1,000台を受注するといったとても優秀な車でした。
その後の2010年にフルモデルチェンジが行われ、2代目となったラクティスは万人受けするようなデザインと生まれ変わり、2代目となったこの車も、取り回しのしやすさからそこそこの人気はあったものの、6月末ごろを目途に生産の終了が確定されたのである。

この車の動力性能の評価

ラクティスに用意されているエンジンア2種類で、「1.5L」と「1.3L」が選べ、そのうち1.3Lエンジンのみ新開発されたエンジンとなっています。
また、全車にCVTが組み合わされており、1.5Lエンジンではスポーツモード付きのアクティブCVTという7速シーケンシャルシフトマチックになり、スポーティモデルである「S」モデルでは、パドルシフトも採用されておりとてもスポーティです。

そして注目したいのが、新しく生まれ変わった1.3Lのエンジン。
この1.3Lのエンジンは、1.5Lとの差があまり感じられないほど向上しており、実際に走ってもとても良く走る。
1.5Lエンジンと比べてもそろほど差がないと感じさせる部分は高評価で、ダウンサイジングした方が良いのではないかとも印象もある。

とは言っても1.5Lの方は、7速シーケンシャルモードを使ったときのダイレクトや、マニュアル操作などが愉しめるので、ドライビングしていて愉しくさせてくれるという意味では1.5Lエンジンの方が断然評価は上である。

また、この車の足回りについての評価も高く、乗り心地と操縦安定性のバランスが非常にうまくつりあっており、特に「S」モデルでは特別にユーロサスペンションが導入されているので少々硬めなセッティングとなっているにも関わらず乗り心地も悪くなく、キビキビとした軽快なフットワークが魅力的である。

ラクティスはウェルキャブの魅力も大

車いす仕様の「ウェルキャブ」が177万7000円で購入することができる。車いす仕様がこの価格で購入できるというのは高評価するべきところ。
昨今高齢者が増えている状況で、足が悪く車いすが必要とされてる高齢者も多い。
そのような方であっても楽に乗り降りさせることが出来るので、もしそのようなご家族がいる方にはもっともバランスのとれた車両だと言えるでしょう。

この車の燃費の評価

この車の燃費はというと、まずスポーティタイプの1.5Lエンジンの7段変速CVTで18.0km/Lで、一方の1.3Lエンジンで18.4km/Lとなっており、燃費の差はほぼ同等となる数値ということです。
1.5L、1.3Lのどちらもコンパクトカーということだけあり燃費の方も良く、日常使いにはピッタリの車と言えるでしょう。

ラクティスの総合評価

この車は「高速大容量スタイリング」をテーマに開発され車両だけあって、とても扱いやすいボディサイズにもかかわらず、多くの荷物を乗せることの出来るこの高効率は、高評価をあげても良いのではなかろうか。

さらにこの車は価格が比較的安めの設定で尚且つ燃費もそれなりに良いので、通勤車など足車やセカンドカーとしても十分に役割を発揮してくれる車両と言えます。
今後コンパクトカーを購入したいという方は、このトヨタ「ラクティス」も魅力のある車両です。